Biography
フィリップ・スパークはイギリスのロンドンに生まれる。王立音楽大学 (The Royal College of Music)で作曲、トランペット、ピアノを学び、ディプロマ (ARCM) を取得する。
大学でバンドに対する興味が高まり、吹奏楽団で演奏し、学生同士で金管バンドを結成。両楽団で作曲を手掛ける。この時期に、最初に出版された作品である「コンサート・プレリュード」(金管バンド)と「ガウディウム」(吹奏楽)を作曲。スパークの作品への注目が高まり、委嘱を受けるようになり、最初の主要作品となったのが、ニュージーランドのブラス・バンド選手権の100周年を祝う「長く白い雲のたなびく国」である。
様々な楽団や協会、BBC(イギリス放送協会)などから委嘱が続き、BBCのために作曲した作品はEBU(ヨーロッパ放送連合)のニュー・ミュージック・フォー・バンド・コンペティションで3度優勝を果たす(「スリップストリーム」、「スカイライダー」、「オリエント急行」)。ニュージーランド、スイス、オランダ、オーストラリア、イギリスなどのブラス・バンド選手権のために作曲し、ロイヤル・アルバート・ホールでのイギリス全国大会決勝に3度進出する。
日本の吹奏楽との関わりも深く、委嘱作品「セレブレーション」は東京佼成ウインドオーケストラとのレコーディングに至る。これにより、世界への扉が開け、特にアメリカからの委嘱が増える結果となる。1996年にアメリカ空軍バンドの委嘱で作曲し、レコーディングした「ダンス・ムーヴメント」は1997年にサドラー国際吹奏楽作曲賞を受賞する。
2000年9月、ブラス・バンドへの貢献を称えて、Iles Medal of the Worshipful Company of Musiciansを授与される。2005年に「宇宙の音楽」で、2016年に「カラー・シンフォニー(交響曲第3番)」で、全米吹奏楽協会のウィリアム・D・レヴェリ記念作曲コンテストの優勝を果たす。2011年、ブラス・ミュージックへの貢献に対し、BUMA国際ブラス賞と4barsrest.com特別賞を授与される。2018年には、シカゴのミッドウエスト・クリニックで国際賞を授与され、翌年、日本の洗足学園音楽大学の客員教授に任命される。2020年、アメリカ吹奏楽指導者協会の名誉会員に就任する。
ほとんどのヨーロッパ諸国、北欧諸国、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国、台湾、香港、カナダ、アメリカで、指揮者や審査員として活躍している。2000年5月に自らの出版社アングロ・ミュージック・プレスを設立し、作曲に専念するようになる。同社はスパークの金管バンド、吹奏楽、ファンファーレ・バンド、器楽などの作品を出版し、録音も手掛けている。
2011年には、東日本大震災の被災者のために、「陽はまた昇る」を贈っている。
Works
- スリー・ダンス・ミニチュアズ
テーヌ商会創立50周年の委嘱作品です。木管楽器が息もつかせぬ躍動感にあふれた旋律を演奏し、目まぐるしく変わる変拍子の中で金管楽器と打楽器が見事にかけあい、緊張感あふれるまま華麗なフィナーレを迎えます。
- 宇宙の音楽
≪ 収載曲 ≫ ■t = 0 t = 0 ■The Big Bang ビッグバン ■The Lonely Planet 孤独な惑星 ■Asteroids & Shooting Stars 小惑星帯と流星群 ■Music of the Spheres 宇宙の音楽 ■Harmonia ハルモニア ■The Unknown 未知
- ニューヨークの週末
≪ 収載曲 ≫
A Weekend in New York - ハンティンドン・セレブレーション
≪ 収載曲 ≫
A Huntingdon Celebration - ドラゴンの年 (2017年ver.)
≪ 収載曲 ≫
1. Toccata
2. Interlude
3. Finale - ドラゴンの年
≪ 収載曲 ≫
1. Toccata
2. Interlude
3. Finale - 祝典のための音楽
≪ 収載曲 ≫
Ⅰ. Con brio
Ⅱ. Andantino
Ⅲ. Vivo - ハノーヴァーの祭典
≪ 収載曲 ≫
Hanover Festival - バンドワゴン
≪ 収載曲 ≫
The Bandwagon (Bright March tempo)